非モテ恋愛弱者のブログ

旧「非モテ系のままで生きていくブログ」から、恋愛弱者男性ブログに進化しました。レベル36の限界中年/異常独身/非モテのブログ。もう人生折り返しました。残りの人生を頑張らないで生きていこうと思います。なおこのブログには、モテる方法は1つも書いていません。

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【1時間に100mm】台風の風速とか降水量を分かりやすく計算してみた【風速50m】

2週間前、僕が住んでいる場所にはひどい雨が降って、最寄り駅は冠水し、自宅前の用水路が越水寸前という状況まで陥った。何しろ3本先の電柱が見えないほどの豪雨で、非常に恐怖を感じたものである。

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台風の大型化や強力化が疑われる現在において、僕たちはニュースで気象予報士が言っている「降水量」や「風速」などの情報を正確に理解する必要があるが、○○mmの降水量が予想されるなどと言われても、なかなかピンとこないものだ。そこで僕は、降水量や風速について数字に置き換えてイメージしてみることにした。

降水量

降水量は、1平方メートルの面積内に、1時間にどれだけの体積の水が降り注ぐかという単位である。

そして水の体積の計算のおさらいをしておこう。降水量が1時間1mmとなる水の量とは、1m2の面積に1mm、つまり100cm×100cm×0.1cm=1000cm3=1Lの雨が降ることを意味する。1平方メートルに1mm=1時間で1Lだ。

1時間に1mmの降水量の場合、直立した人の上 (50cm×50cm)には、1時間で250mLの水が降る量である。1時間でようやく500mlペットボトルの半分の量だ。降水量1mm以下は傘がいらないといわれるのも納得である。

大雨のとき、例えば「1時間あたりの降水量80mmの猛烈な雨」が降る場合は、100cm×100cm×8cm=80000cm31平方メートルの範囲に80Lの水が1時間に降り注ぐ雨のことであり、それは雨雲の範囲によって半径数kmから数10km、あるいはそれ以上に及ぶわけである。例えば1平方kmの範囲に1時間あたりの降水量80mmの猛烈な雨が降った場合は、その地域の総降水量は1000m×1000m×0.08m=80000m3=80000000リットル(800万リットル)にも及ぶ。

このエントリを書いていて、あまりにも数が大きいので計算間違いをしているのではないかと不安になる。僕は何度も検算するが、やはりこの数字のとおりとなる。

「降りはじめからの雨量」という表現もある。令和元年台風19号では、神奈川県箱根町で降りはじめからの雨量が約900mmに達した。雨雲の範囲があまりにも広かったため、雨は2日ほど続いたわけだが、単純計算で箱根町一帯14平方kmに降った総降水量は14×(1000m×1000m×0.9m)=12,600,000,000リットル=12,600,000キロリットル=1260万立方メートルである。東京ドームの体積が124万立方メートルだどいうから、単純に水で満杯の東京ドームを10基準備し、それを2日間、箱根町上空でひっくり返したのだ。降り注いだ大量の雨水によって芦ノ湖は水位が上昇し、それは須雲川や早川に集まり、激しい濁流となって相模湾に流下した。よくも早川が決壊せずに済んだものだ。

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治水は支配者の仕事だった

このように、大雨というのは大変危険な気象現象なのだ。一度にこの水量が一部の地域に集中すれば、治水や排水の機能を損なっても不思議ではないし、それが河川に流入すれば一気に水かさが増えるだろう。

昔から治水は当時の政治家の重要な課題だったことを僕は実感する。徳川家が江戸幕府体制を布いている間に、利根川東遷事業や江戸川掘削などの大規模な治水事業が営まれたし、江戸川放水路や隅田川の整備も近年の治水事業だ。これは税金として年貢を取り立てるために、そしてその年貢の作り手や経済基盤を支える町人や商人を保護するために、必要に迫られて推進したに違いない。一度洪水が起きて農作物や都市が流されてしまったなら、支配体制そのものに動揺をきたすからだ。

洪水に対して僕たちの生活基盤が脆弱であることは、技術が発達した現代においても変わっていないのだ。僕たちは治水事業として河川の上流にダムなどを構築したりもするが、こうした事業はおそらく無駄ではない。近年のように大規模な水害が毎年のように発生する時代なら、むしろ積極的にそれに即した治水事業を営む必要がある。治水に失敗したら洪水によって多くの人的物的被害が発生するとわかったなら、脱ダムとかコンクリートから人へとか言っている場合ではなく、国民の命を守るための公共事業として治水事業を推進するべきなのだ

というわけで「1時間に100mmを超える激しい雨が予想され…」と言っている気象予報士の言葉を、よりわかりやすく表現してみよう。つまりそれは「その地域に1平方メートルあたり1時間で100Lの雨が降ります」ということである。1平方メートルだけで100Lの量だ。10メートル×10メートル=100平方メートルならその四方だけで1時間に10000Lが降り注ぐ。それがどれほどのものかは想像するしかないが、大変大事に至りそうだということは何となく理解できそうだ。

まぁこういう雨量の見方を学ばない視聴者側にも問題があるとは思うが、あくまで気象学的な雨量表現をそのまま説明して一般人が理解できるはずもなく、僕はその点において、気象予報報道のあり方に改善の余地があるとも思っている。一般人は1時間で10mmの雨や50mmの雨がどれだけであるのか、体感するしか学ぶ方法がないからだ。地震体験の起震車や小規模な津波体験施設があるのなら、1時間に100mmの雨がどの程度のものか体験する施設があってもいいくらいだ。

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ところで、目に見えないが、いったいどこにそんな水量があったというのだろう。知識の上ではそれらは海水の蒸発による水蒸気だと理解しているが、それらが集まるとこれほど凄まじい気象現象が発生するというのか。

そんな大量の水を地上にもたらす大気の大循環というのは、とくに台風というのは、何と恐ろしいものだろう。その威力は圧倒的であり、いくら地上を支配し栄華と繁栄を謳歌する人類といえども、遥かに及ぶものではない。僕たちはただこの地球という星に這いつくばって生きるアリと何ら変わることはない。地球は偉大である。

風速

続いて風速である。そもそも台風というのは、中心部の風速が17ノット=31.4m/秒を超えた熱帯低気圧のことである。

1秒間に31m進む物体を想像してみよう。31.4m/秒=時速113.3kmであるから、おおよそ特急電車の最高速度か、高速道路で少々飛ばし気味の自動車くらいの速度である。時速100kmの自動車の窓を開けて手をかざしてみると、そのすさまじい圧で手がもぎ取られそうになるだろう。

空気の塊というのは強力な運動エネルギーをもっており、それが電車や自動車のような速度で自分や、あるいは看板や窓ガラスにぶつかってきたとしたら?電車などと異なり空気なので密度は異なるが、それでも人間は吹き飛ばされるし、看板や屋根瓦は宙を舞い、窓ガラスは破壊され、電柱はへし曲がるか倒れるだろう。台風の中で外出することはこれらの飛来物を考慮する必要があり、極めて危険である。よって台風が接近しているのにも関わらず自宅待機命令や早期帰宅命令を出さない会社は、その社員を生命の危険にさらしても平気であるような会社である。とっとと退職しよう。

ちなみにカテゴリー5(伊勢湾台風や、直近だと令和元年東日本台風:台風19号)になると、風速は50m/秒を超える。つまりこの時の風速は時速180kmにもなり、野球の速球派投手の投げるストレートや、市販されている自動車の最高速度よりも速く、新幹線の走行速度に少々及ばない程度である。

僕が小さかったころよりも、明らかに規模の大きな風水害が増えている気がする。今年も九州地方で豪雨災害があったばかりだし、昨年は台風で関東は大変な被害を受けた。僕の行きつけの河川敷ゴルフ場は、堤防下9mも水没し、半年以上休場することになった。おそらく今年も来年もその次も、同じ規模の風水害は発生しうる。10年に1度の規模の災害が毎年発生するのだ。ボジョレー・ヌーボーもびっくりである。

僕たちは情報感度を高くし、正確な情報を理解して正しく恐れ、避難することが必要である。ツイッターとかで半分お祭りみたく騒いでいる暇があったら、各種報道で情報をリアルタイムでキャッチし、その危険性を正確に理解して行動しよう。

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