非モテ系のままで生きていくブログ

管理人は、寺社仏閣と鉄道と飛行機と猫を愛する非モテ系。モテないままで、流されることなく、流れるように、頑張らないで生きていく。旅行したり仕事とか人生とか考察したり。

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コミュ障のままでそこそこの営業マンになろうぜ

コミュ障なのに不幸にも営業職になってしまった人に必要なのは、そこからいかにトップ営業になったのかという成功事例ではない。その適性に疑問を持たれながらも、怒られない程度にそこそこの成果を出し続けていくというところに着地させるほうが現実的である。

自分の気質がトップ営業になれるかどうかくらい、良い年した大人なんだからわかっているだろう。自分の気質を変えていくのは多大なストレスを感じる。自分を変えることをせずに、そこそこの営業成果を出すためにはどうしたら良いのか。

トップ営業のノウハウこそ役に立たない

僕がなぜこのエントリを書こうと思ったかというと、僕のように何かの拍子で営業職になってしまい適性のなさを感じているであろう諸君にとって、トップ営業マンのノウハウなどクソの役にも立たないと思っているからだ。

そのノウハウやアドバイスを実践できるなら、とっくに諸君はトップ営業マンに進化している。そしてそれはおそらく誰でもできるものではないから、諸君は営業職でくすぶっているのである。そうではなくて、多分諸君が求めているのは、営業マンの適性のなさの誤魔化し方であり、コミュ障である自分を変えることなくそこそこの営業マンになろうとする方法だ。

このような視点で会社の上司や先輩が指導してくれるわけがない。一方で社会人経験を10年以上経験し、その殆どの間ダメな営業をやっている僕ならば、僕と同じように営業職で困っている諸君に何かしらの示唆を与えることもできると思っている。だから後段にかけて、少しだけ僕の先輩風に吹かれてくれると嬉しい。

実際のところ、僕は然るべきタイミングで営業職から離れるつもりでいる。具体的には1~2年後だ。僕はもう35歳になったから、営業から脱出するには遅いくらいでもある。このエントリを読んでいる諸君は、おそらく僕と同じように営業職への適性のなさを感じているだろうから、僕と同じように、遅かれ早かれ営業職を辞することになるのだろう。

何が言いたいかというと、このエントリで示す方法は、諸君が営業職から脱するまでの間のただの時間稼ぎ方法でもあるということだ。諸君は営業職から離脱するにあたり、次に何をやるのか、日々の業務とパラレルで真剣に検討する必要がある。この検討は大変重要なことなので、どうせ辞める営業で行うべきコミュニケーションに手間を掛けている場合ではない。

総務職から営業へ異動する過ち

まずは僕のサラリーマン半生記を聞いてほしい。安心してほしいのだが、僕はここでいかに僕が優秀な営業マンかを語ることはない。その逆で、営業職として挫折ばかりを味わっていたことを説明するのである。

僕は営業職になってもう10年になる。僕は新卒で入社したIT企業で総務職に配属された。僕には営業に必要なコミュニケーション能力もなければ酒も飲めないし、新人研修で学んだjavaオブジェクト指向プログラミングの概念自体を理解できなかった。だから営業部はもちろん、開発部や保守運用部などの技術系の部署は合わないと思っていた。

今から思えば、サーバSEやネットワークエンジニアであれば多少の見込みもあったのではないかとも思うのだが、当時の僕はそんな選択肢は思いつかず、文系出身→営業無理→総務系希望という配属願いを出したのである。果たして僕は総務職に配属された。

本来新卒が総務に配属することはなく、これは出世コースのはずだった。僕はそこで微妙にパワハラを受けつつも、新卒採用や法務、稟議コンプラ、社内規程管理、社内SEなどの仕事をマルチにこなしていた。しかし僕はとても見栄っ張りで、身の程知らずにも同期の誰にも負けたくないような野心を抱いていた。そして2年目のある日、評価面談のタイミングで、営業職をやってみたいと僕は当時の上司に伝えたのである。

僕個人としては、総務職を続けるにあたってスキルを磨こうとした時、現場側の仕事を知らなければいけないのだと思っていた。だから今でいうところのジョブローテーションのようなイメージで異動の相談をした。実際のところ僕は、2~3年経った段階で総務職に復帰しようと思っていたのだ。果たして僕は、3年目のタイミングから営業部へ異動となり、これが全ての誤りだった。

営業職でコミュ障を自覚した

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僕は僕が思っている以上にコミュ障だった。確かに僕は、製品やサービス、あるいは業界動向などの話はできる。もともとそういうビジネス環境について知ることは好きだったし、営業する上で学んだネットワークやハードウェアなどのIT知識や金融証券取引法、契約法務などは大変役に立ったし、そういう知識を用いて顧客と会話するのも好きだった。

しかし僕は、営業に必要なコミュニケーション、「相手の懐に入る」とか、「顧客が言ってほしいことを言う」というようなコミュニケーションが理解できなかった。何なら今でも理解できていない。僕が友人が少ないことの所以である。相手との距離を縮めようと酒の力を借りようとするも、僕は文字通り1滴も飲めないほどの下戸だった。

僕はこの時、コミュ障と下戸は克服されなければならないと考えていた。そのため何とか顧客とのコミュニケーションの改善を試みた。今日はいい天気ですねとか、今日の市況は~とか、いいネクタイですねみたいなことも言った気がする。そしてそれらは僕が心にも思っていないことだった。僕は、自分が思ってもいないことを言うことが苦手なのだということを思い知ったのだ。

プリセールスに営業の活路を見出す

そこで僕が担った役割は、人当たりはいいがシステムや法知識など大したことない営業にサポートとしてついていって、同席できないセールスエンジニアに代わってシステムの細かい仕様説明や要件定義を行い、あるいは契約書を取りまとめることだった。

総務職や社内SEを通じて得たシステムやITの知識全般、法規制、契約法務、このあたりの知識を浅く広くもっている僕にとって、このプリセールスのような役割は率直に言って天職のように思えた。僕は専門知識を蓄えて必要に応じて取り出すだけでよく、受注に向けて必要なコミュニケーションはその担当営業がやってくれる。この営業はとても人当たりがよかったので、僕とその営業のコンビはそれなりに成果を上げた。

営業部に異動して1年も経った頃、僕の役割はプリセールスとして後方支援することに徹しており、それが最も効果的であると分かっていた。しかし受注するのは僕ではなくその営業であるため、僕自身の受注は積み上がることなく、僕の評価は上がらないままだった。プリセールスという職務がそもそも存在しないため、僕の縁の下の支援は一切評価されなかった。

折しも民主党政権円高政策で主な顧客だった金融業界を中心に、不況の嵐が押し寄せていた。僕の担当は中小規模の企業が多く、システム投資には消極的で新規案件が発生することは少なかった。他の案件にプリセールスでついていって交渉をまとめることは引き続きやっていたが、受注が上がらない僕に対しての当時の営業部長からのパワハラもいよいよ耐えかねるものになっていた。

僕は、プリセールスが会社の評価軸として成立していないことに見切りをつけていたので、退職を申し出た。退職が決まったタイミングで新規顧客をようやく1社受注し、僕が営業していた別の企業も僕が退職した1年後に顧客になってくれたが、結局在籍中、僕はまともに売上を上げることなかったのである。

転職先でも営業とプリセールスを担当する

僕は2社目の会社でデジタルマーケティング・ソリューションの営業担当として働いた。なぜここで営業担当として採用に至ったかというと、総務3年、営業2年の経験では営業くらいしか採用枠がなかったからだ。半分ポテンシャル採用だったが、ここでも僕は顧客との距離感に苦しんだ。

やはり僕のスタイルは、営業担当についていってプリセールスとして振る舞うことだった。僕はマーケティング用語特有の謎の略文字や和製英語を使いこなし、顧客にさらに有益な情報を正確に伝えることに喜びを感じていた。

営業に適性がない理由を自覚した

僕は僕自身に、営業としての致命的な欠点を見出した。僕は「獲得すること」あるいは「競合に勝つこと」に興味を持てない人間だったのだ

僕の仕事のスタンスは、ゴリ押しで契約を取りきることではない。あくまで顧客の状況を観察し、分析し、より良い手段を議論し、その結果自社の製品やサービスがマッチしていれば採用してほしい、というスタイルだった。競合製品がマッチしているのであればぜひ競合製品を採用してほしいとすら思っていた。

最近気づいたのだが、僕は「獲得すること」ではなく「最適であること」を目指しているのだ。そして「最適」を導くために様々な知識をインプットしているのだ。だからニーズに合っていない製品を無理押しすることはなかったし、予算やスケジュールを無理やり調整してでも契約を勝ち取ろうという気もなかった。

後者については、それをやると開発工程などでトラブルリスクが高まったり、技術側が不幸な目に遭いやすくなることを経験則上知っていたから、彼らの立場を慮ってのことでもあった。「そこを何とかお願いします!」みたいなことは一切しなかったから、やる気がない、ガッツがないと思われていたらしく、当時の上司の僕への評価は芳しくなかった。

さて、このように僕は「獲得」や「勝利」を目指していない営業マンだったのである。僕がトップ営業マンではないことはこれで説明がつくだろう。営業マンとして致命的であるし、この1点をもって適性が一切ないことがわかる。

コミュ障のままでそこそこの成果を出すために

そういうわけで、僕が実践している方法を紹介しよう。僕たちコミュ障の営業手段は、コミュニケーションを型にはめるということだ。あらゆるコミュニケーションを体系化し、台本のようにして、それを演じる。コミュ障はコミュニケーションのことを深刻に考えるので、考える必要のないコミュニケーションをテンプレートとして整備しておく必要がある。

だいたいコミュ障がコミュ障たる理由は、コミュニケーションの過程で頭をフル回転させるからだ。この発言はどういった意図があるのか?トーンが一瞬上がったり下がったりした理由は?そういったことを頭の片隅で考えながら目の前の相手と会話するので、非常に疲れてしまう。この効率の悪いコミュニケーションを省エネ化する必要がある。

本来コミュニケーションというのは、そこまで脳内思考に負担をかけなくても成立するものなのだ。その意味でテンプレが決まっているなら、少なくとも「自分が話す内容」に対して労力を費やさずに済むのである。

全てのコミュニケーションをテンプレ化する

この表現を、こんな言い方をしたら嫌がられないだろうか、と僕たちコミュ障はすぐに心配する。これを払拭する必要がある。流れるように言葉が出てこないことを自覚しているのなら、何を言うべきなのかを最初から決めればいい。いちいちメール文面やトークスクリプトを作っているようでは時間がかかる。だからテンプレ化が必要なのだ。

僕のところに新規営業リードが入ってきたら、準備するのはトークスクリプトとメールテンプレートである。「いつもお世話になっております。〇〇株式会社の××です」から始まるトークスクリプトを一字一句丁寧に読み上げる。どうせ電話の相手は営業電話だから適当に聞いているわけだから、話すスピードを気持ちゆっくり目にしておけばそれっぽくなる。

だいたい確認するポイントは、製品問い合わせの理由とBANT情報(予算、意思決定プロセス、課題、スケジュール)であるが、突然の長電話は嫌われるので、聞けることは問い合わせ理由と簡単な課題のヒアリング、スケジュールくらいだろう。電話がつながらなければ「先程ご連絡差し上げましたがご不在のようでしたので~」という文脈のメールをテンプレートで準備しておき、宛名と問い合わせ内容のところを変数にしておけばそのまま使い回せる。

もし予算やスケジュールが明確になる、あるいは訪問(今だとオンライン会議)の必要性に実際の訪問の段になったら、初回訪問スクリプトを準備し、それの通りに対応する。スクリプトには冒頭の挨拶も含め、打ち合わせの目的(多くは現状ヒアリングとネクストアクションの認識合わせ、あとは確度の感触を把握することなど)をすらテンプレ化しておくのだ。

コミュ障は知識とテンプレを使いこなそう

コミュ障は実は知識豊富でもある。僕たちコミュ障は、嫌われることに恐怖しているだけであり、自分の得意領域に絞って話すこと自体は苦に思わないことのほうが多いのだ。自分の得意領域になると饒舌になるのはオタクの特徴でもあるが、このような典型的なオタク・コミュニケーションを応用することで、多少コミュニケーションを改善することができる。

オタクのような狭く深くではなく浅く広くの知識が必要だが、僕の頭の中には関係データベースが構築されており、相手方の出方に応じてそれに適切な回答を参照させている。それは自社ソリューションの競合、業界シェア、業界内競合、事業リスク、ビジネス上のベストプラクティスに関連する用語などが格納されており、打ち合わせ相手の単語に反応して、それっぽい用語を用いたコメントとして返す。そうするとコミュニケーションが成立する。

実際、僕たち営業の側は、顧客の業界について知らないことのほうが多いので、浅く広く知っておいてどれかの単語で反応を返せば、顧客は「あーそれはね…」とさらに詳しく教えてくれるだろう。顧客は常に優位でありたがり、顧客側にこういう知的な優位を示す機会を提供することで、僕たちはコミュ障でも顧客に快感をもたらすことができる

ちょっと話がそれるが、僕がやっているのは、製品紹介資料を上から下まで説明しないことだ。聞いている側の顧客は必ず飽きるし、だいたい自分で自社の課題を正確に把握していることの方が少ない。

それよりも重要なのは、顧客の課題を掘り下げることだ。改めて製品問い合わせの理由が重要になってくるし、それを考察するのに(公表されていれば)中期経営計画やプレスリリースなどが材料になるし、それを理解するのに業界動向やその顧客企業の製品・サービス情報を理解する必要がある。そのためには業界知識が必要となるが、ポイントは、その知識の引き出しを増やして、いつでも取り出せるようにすることだ。

僕たちコミュ障は、コミュニケーションの目的を定める必要がある。目的を定めない、コミュニケーションのためのコミュニケーションほど、コミュ障が苦手とするものはないからだ。その意味で、実のところ、目的のないコミュニケーションを得意とし、そのあたりの先天的に対応できてしまうコミュ強がいるならば、それに対抗するためのミュ障の武器は、知識しかない

コミュ障はコミュ強に擬態しよう

僕たちにコミュ強どものような当意即妙コミュニケーションができないのなら、上に書いたような取り組みをもって当意即妙を擬似的に作り出すしかない。僕たちは最終的にBANT情報を持って帰れればいい。それがコミュニケーションの目的となる。目的が定まっているならば、僕たちはそれに向けて言葉を繰り出すことができる。

繰り返しのようになるが、この方法で成果を劇的に上げることはできない。本来、当意即妙でテンポよくコミュニケーションするのが望ましいが、それを努力せずに苦もなくできるコミュ強には、どうせ僕たちは勝てない。不得意なことを得意なように見せかけているだけだから、ボロが出るか消耗を重ねるかして、いずれ辞めることになる。

そもそもこれは、あくまで営業職に適性のない諸君が営業職に在籍している間の時間稼ぎなのだ。そういう意味で、上で説明したような省エネコミュニケーションを用いて多少の成果が上がればよくて、その成果を引っさげて「コミュ障だけどこういう方法で頑張りました」と転職の面接で語ってやればいいというわけである。

営業職とかいう運ゲー

正直言って、営業職は社内外の運ゲーである。上司、技術部門、管理部門、顧客全てに対しての関係が良好であることはありえないし、担当する顧客が偶然タイミングが合えばすぐ受注できるし、そうでなければいくら頑張っても受注につながらないこともある。そのあたりの理不尽さを抱えながら仕事をすることになる。

成果が出ている間はそれでいいのだが、うまくいかなければ、上司が悪い、顧客はゴミカスだ、管理部門は邪魔ばかりすると考え出して、社内外に憎しみを抱えながら働くことになってしまう。

コミュ障とニアリーイコールだと思っているが、そのようにネガティブ思考に陥りやすい人も営業に適性はない。そういう人も上記の方法でなんとかやり過ごしつつ、適正のある仕事にありつけるよう行動しよう。本来なら辞めて働かずに済めばいい。しかしそれが経済的に叶わぬなら、せめて自分がストレスなく働けるところで働きたいものである。

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