ありがとう、さようなら。大阪環状線201系も引退へ
大阪環状線の103系は、JR西日本の最新鋭車両323系に順次置換えられ、2017年10月にその運用を終了した。大阪環状線においては最後に残った4扉車である201系は、今後どうなるだろうか。
2019年5月10日追記:JR西日本は新型車両323系の全22編成の投入を完了したと発表。6月7日に大阪環状線の201系の運行を終了すると正式に発表した。
https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/05/page_14241.html
オレンジ色の大阪環状線「201系電車」6月7日引退 新型の323系電車に統一
https://trafficnews.jp/post/86012
2019年1月1日追記:JR西日本のダイヤ改正(2019年春)発表によると、大阪環状線の201系についての言及はとくになし。現状維持ではあるものの、323系増備によって近日中に引退するという僕の読みは変わっていない。それよりも、和歌山線や紀勢本線への227系投入のほうがインパクトが大きいか。
鶴橋駅に到着した201系。戸袋窓が埋め立てられ、窓枠も更新されている。
僕の中では、201系といえばオレンジバーミリオンである。これはきっとその昔中央線で使用されていた時のイメージが残っているからに違いない。
201系は、JR東日本の中央線や総武緩行線、その後は京葉線などで使用されていたが、後継のE231系や最新鋭のE233系の配備によって次々と置き換えられていき、2011年にはJR東日本管区から姿を消した。その後は活躍の場を関西圏に移し、一方で、JR西日本の大阪環状線や関西本線では引き続き使用されている。
京葉線で使用されていた頃の201系。スカイブルーが京葉線沿線の海のブルーを連想させ、何とも爽やかな色合いである。
大阪駅に到着した201系。写真後方の露出ミスは見逃してほしい。
ゆめ咲線で運用される、USJのラッピングが施された201系。
同上、ハリーポッターのラッピングが施された201系。
桜ノ宮駅を出発した201系。
鶴橋駅の内回り線に到着した201系。
201系の運用はいつまで?
JR西日本はここのところ急速に車両更新をすすめており、大阪環状線や奈良線、阪和線などの103系(を含めた旧式車両)の最新車両への置き換えを推進している。特に都市圏では323系、近郊路線では225系、地方路線では227系、直交流併用路線では521系と、基本設計がよく似ているバリエーションが揃ったことで、新型車両の設計開発段階ではもはやなく、量産体制に移行できる状況が整ったと見ていいだろう。
最新鋭の323系。
近郊路線で活躍する新鋭車両の225系。和歌山方面の紀州路快速や、関西国際空港の関空快速などの運用に就く。
同じく近郊路線で活躍する221系。こちらは福知山方面の丹波路快速や、奈良方面の大和路快速に使用される。
323系、225系、221系に共通するのは、3扉車であること。大阪環状線では、各方面への快速列車が多数乗り入れており、近郊路線においては転換クロスシートを採用し、長距離乗車における居住性を高めていることである。またホームの安全設備としてホームドアの設置を検討するにあたり、ロングシートしか持たず、車両自体が旧式になっている4扉車がある以上、ドア位置が異なることはどうしても支障となってしまう。
上記の記事によれば、2016年度から2018年度にかけて323系を導入し、103系と201系を置き換えるという。それらのことを考えると、2018年度のダイヤ改正、つまり2019年3月のダイヤ改正のタイミングで、201系を全面撤退させる計画であると考えられる。
ちなみに関西本線では、今のところ新型車両導入の動きがないため、しばらくは201系を目にすることができそうだ。そして大阪環状線からの201系の撤退は、201系の活躍の場が、この関西本線と、最近全線開業したおおさか東線しかなくなるということを意味する。
ある意味で103系よりも貴重な車両型式となりそうな201系。大阪環状線での活躍もあとわずかか。