まだまだ現役!国鉄201系電車を見られる場所まとめ
103系以降の次世代通勤型車両として投入された201系。電機子チョッパ制御という省電力型の制御機器を装備していたが、高コストであったことから通勤型車両としてはそんなに広まらなかった。JR東日本では中央線、総武緩行線、京葉線などで使用されていたが、E231系やE233系の投入により順次撤退し、現在ではJR西日本管内の関西本線とおおさか東線のみで運用されている。
加減速時に、一定周波数の「ツーーーー」という音が入ったり、力行時には103系を彷彿とさせる、ジェット機のような力強いモータ音が聞こえてきたことを、僕はよく覚えている。昨年も、それを味わいたいがためにおおさか東線を全線走破しにいった程度に、僕はこの走行音を気に入っている。
203系はかつては大阪環状線の主力車両として運用されており、オレンジ色の車体も相まって、かつての中央快速線で使用されていた時代を彷彿とさせた。ゆめ咲線直通電車に運用される車両などは、ハリーポッターなどのUSJコンテンツがラッピングされて、大変華やかだったことを覚えている。
おおさか東線の201系
おおさか東線という路線が2019年3月に全線開通したのであるが、そんな新設路線の使用車両として投入されたのは、まさかの201系であった。なぜ華の新設路線に旧型の国鉄型電車車両が?通勤型車両なら207系や321系があったろうに。
考えてみるに、大阪環状線に最新鋭の3ドア通勤型車両323系が投入されたことで、2019年6月に大阪環状線から201系は引退したのであるが、おそらくその際余剰となった201系がおおさか東線に充当されたのであろう。
関西本線の201系
201系は、関西本線(大和路線)においても普通列車として運用されている。それなりの本数が運行されており、気軽に撮影したり乗ったりすることができる。
国鉄型車両でまだ運用されている普通電車の車両は、他にも103系、205系、115系などがあるが、それらは数を減らしたものの、いくつかの地方路線で引き続き主力として運用されている。しかし201系は、運用されている路線としてもここ大阪の2路線だけであり、全国的にも貴重な車両となりつつある。
JR西日本のプレスリリースによると、近郊型電車の225系を増備することによって、JR京都線や神戸線、琵琶湖線で使用されている221系を2023年までに転属させ、201系を全て置き換える計画があるという。そうすると、おおさか東線、関西本線ともに、201系の余命は3年である。また葬式鉄が現れるだろうか。
逆に言えば、徐々に淘汰が進むとはいえ、向こう2~3年ほどはまだその姿を見られるということだ。国鉄分多めの僕としては大変ありがたい。
個人的には、JR西日本のことを国鉄型電車の動態保存博物館と認識している。特に岡山や岩国以西の115系や、関西本線にわずかに残る103系など、先行して置き換えられるべきと思われる抵抗制御車両がある中で、201系とどちらが先に引退してしまうのか興味があるところだ。いずれにしても関東民の僕としては、乗り納め撮り納めに、また大阪を訪れる必要がありそうだ。