ありがとう、さようなら。阪和線・羽衣線103系が引退へ。
2018年3月のダイヤ改正で、阪和線103系がひっそりと引退
スカイブルーの103系が姿を消す。僕は昨年からずっとこのことが近い将来現実になるに違いないと考えていた。
スカイブルーの103系は、登場当時は京浜東北線で使用されており、幼いころの僕が家族とともに祖父母の家に遊びに行く際は、決まってこの電車に乗っていた。
2017年夏、僕にとってそれはスカイブルーの103系が走行する光景を目にする最後の機会となった。
railf.jp阪和線に新鋭の225系が大量導入されることで、もう完全に思い出補正がかかっているのだが、僕は当時のカラーリングをそのまま残す阪和線103系に、一度乗ってみたかった。そうして個人的に別れを告げたかった。早いほうが良い。そうして僕は大阪行きの夜行高速バスに乗ったのである。
大阪到着の当日に撮影できた103系。スカイブルー一色のその姿は、かつての京浜東北線の姿を彷彿とさせる。
225系の増備により、車齢の高い103系(と205系)を置き換える、というニュースを僕は既に耳にしていた。また複数のブログから、すでに製造から半世紀ほどが経過している103系が徐々に運用離脱しているという情報も得ていた。
その日、僕は三国ヶ丘駅で普通電車を待っていたのであるが、その普通電車運用として現れたのは、これまでならば快速で運用されるはずの225系であった。増備された225系は、確実に103系と205系に置き換えられていた。
増備された225系。既に103系、205系に代わって普通列車の運用に入っていた。写真は区間快速で運用される225系。今後阪和線の主力を担う。
撮影の合間に、283系くろしおをパチリ。
阪和線で使用される223系。白とブルーのグラデーションのかかった帯を巻く。これから225系とともに、阪和線の主力となる。
2014年時点の阪和線103系。天王寺駅で撮影。方向幕は熊取行き。低運転台と、田の形をした窓枠が、当時を思い起こさせる。
百舌鳥駅に到着する阪和線103系の日根野行き。鉄道写真がへたくそだった時期の一葉だが、運用から撤退した今となっては貴重な一葉となった。
当時の京浜東北線と同じように、スカイブルーの帯を巻く205系0番台。こちらも運用からほぼ離脱した。
鳳駅で車庫から出場する103系。
上野芝駅を出発した103系。
天王寺駅から折り返してきた103系。上の写真のものと同一の編成。
羽衣線103系も引退へ
鳳駅の羽衣線発着駅ホーム端から103系(HL101編成)を撮影。前面、後追いともに構図が取りやすい。全車両が田窓で、やはり往時の京浜東北線103系を偲ばせる。
鳳駅から東へ伸びる羽衣線。こちらにも3両編成の103系が充当されていたが、鳳駅のホーム拡張工事が完了したことにより、4両編成の225系へと置換えられた。
2018年7月10日追記:103系HL101編成は吹田総合車両所に回送されたとのこと。おそらくそのまま廃車になる。
大阪への帰路、僕は103系にゴトゴト揺られながら、心の中でさようならと言った。もうその姿を見ることはないことを理解していた。
2018年3月18日のダイヤ改正。いよいよこれで阪和線から、103系が全て姿を消した。JR西日本はここにきて、次々と新車投入計画を発表している。大阪近郊圏に限らず、国鉄型車両の余命もあとわずかか。