とある喪男の雑記ブログ

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デルタ航空も…引退が続く「ジャンボジェット」ボーイング747

travel.watch.impress.co.jp

「ジャンボジェット」、「空の女王」の愛称で親しまれた超大型旅客機ボーイング747型機の引退が続いている。

かつては海外旅行の花形だった

ボーイング747。機体前部が2階建てとなっている特徴的な設計に、4発のターボファンジェットエンジンを搭載した超大型旅客機である。座席数は約550席前後で、一度に多くの乗客を移動させることができたことから、人とモノの大量輸送時代を築いたエポックメイキングな機体として評価が高い。だが運航コストも高く、利益を確保するためにはより多くの席数を売りさばかないといけない。それは航空運賃の価格破壊を発生させ、結果としてボーイング747は一般人の海外旅行を一気に普及させた立役者ともなったのである。

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引退し話題となったデルタ航空ボーイング747。28年間、日本とアメリカの間を飛び続けた。

そうしてボーイング747は、トラベル業界において新たに「気軽な海外旅行、個人海外旅行」というマーケットを創出したのである。現在僕たちが気軽に海外に行けるようになったのも、本機のおかげと考えていいと思う。

長距離国際線も省燃費・小型化へ

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アシアナ航空ボーイング747-400型機。

ボーイング747のような超大型旅客機は、長距離国際線の運航を視野に入れて開発されており、1発か2発のエンジンが停止しても長距離の洋上を飛行できるように、冗長構成をとったこと、また大量輸送による重量増のため、エンジンを4発搭載した。

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エンジン4発をぶら下げる飛行機はそれだけでかっこいい。ボーイング747は美しい流線型をもち、2階部分が盛り上がった形状はクジラか何かの海生動物のようにも見える。

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大韓航空ボーイング747型機。

しかし時代は進み、エンジンの信頼性が向上し双発機(エンジンを2発搭載する機体)であっても冗長構成を達成できるようになったこと、またエンジンの数が減ったことによる運航コストの低下、双発機自体の大型化、エンジンの燃費向上により、かつて4発機でなければ飛べなかった距離を、双発機であるボーイング777などでも飛べるようになってきたのである。

例えばボーイング747-400の最大航続距離は12000kmだが、ボーイング777-200LR(長距離型)は17000kmもの最大航続距離を誇る。当然その分座席数は少なくなり、300席弱である。

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タイ国際航空ボーイング747型機。

一度に大量に輸送するか、少数を他頻度で輸送するかという判断軸に対し、大型機による運航コストとかが組み合わさって、最適な路線と機体が組み合わせられていく。

昔は、世界の都市の基点が、アメリカ、ヨーロッパ、日本などの大都市に集中し、一度大空港に大量輸送して、その後は地方航空路線や別の交通機関で移動させれば事足りたのだった(ハブ・アンド・スポーク)。そんな時代においてボーイング747は、まさに最適な機体だった。

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しかし世界は多極化し、様々な都市へ、小型機では輸送しきれない程度の人々が直接移動するようになり、しかしボーイング747型機を投入すると採算が合わなくなるという路線が増えたのだった(ポイント・トゥ・ポイント)。世界の航空網は一気に細かくなり、世界の都市はより近くなった。そこで発生したのは、小~中規模の機体、多頻度運航、中長距離運航を満たせる機体への需要であった。

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日本航空ボーイング777。日米間の航空便は全てボーイング777のような、ボーイング747と比べて一回り小さい双発機に置換えられ、運航コストの低下による採算改善に寄与した。

より小さい機体でより遠くへ。そういう需要が出てくるのが当然の流れであり、既にボーイング747はその需要に応えられる機体ではなくなっていた。

引退していったボーイング747

日本の航空会社では、日本航空全日空がそれぞれボーイング747保有、運航していたが、2011年に日本航空が、2014年に全日空がそれぞれボーイング747の運航を終了し、日系の航空会社では既に全機が引退済みである。

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フィジー共和国の国営航空会社、エア・パシフィック(現:フィジー・エアウェイズ)のボーイング747。引退済。

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夕日に照らされながら誘導路を進む、在りし日のデルタ航空ボーイング747型機。

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成田空港第1ターミナルで機材の積み込みが行われている、デルタ航空ボーイング747型機。写真右のデルタ航空機もボーイング747型機である。かつて日米間の機材には、ボーイング747が多く割り当てられていた。

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KLMオランダ航空のボーイング747-400M。貨物・旅客混在機として運用される機体。後方が貨物スペースとなっており、その部分のドアがちょうど開いている。

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同機搭乗後の窓側から。写真右端に、ちょうど日本航空ボーイング747が離陸したところを捉えた。さらに写真右側には日本路線から撤退したイギリスのバージン・アトランティック機の胴体後部が写る。今となっては貴重な一葉。

多くのボーイング747Fが貨物機として運用される

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貨物機型のボーイング747Fは、ペイロードが大きいため、引き続き多くの機体が運用されている。退役した旅客型のボーイング747から部品を調達したり、あるいは旅客機だった機体の客室を改造して貨物機に転用することもある。

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ボーイングはもう超大型機を作らない

ボーイングは現在、長距離用双発中型旅客機であるボーイング787型機と、200席弱の座席をもつ短距離用小型旅客機ボーイング737-800/MAXなどに注力している。

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ボーイングの最新鋭の中型旅客機であるボーイング787。成田空港に着陸し、逆噴射を行っている。席数は300~400弱ながら、最大15000km以上という長大な航続距離を誇る。

そして航空機の機材の需要は、小型機による多頻度運航の需要が続き、また双発機の大型化・性能の向上も進んでいることから、1回の運航で大量に輸送できる大型機の需要は減少する見通しだ。そういう市場状況もあって、ボーイングはおそらく、エンジンを4発搭載するような大型機を今後開発しないだろう。

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一方で超大型旅客機のライバル、全2階建て構造をもつエアバスA380は、エミレーツ航空などの中東系航空会社が引続き発注しており、2020年頃まで生産が続く見込みだ。

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