コミュ障だからってSEに就職すると地獄だから辞めようぜ
SEは勘違いされている
コミュ障を自覚する諸君、就職活動か転職活動をしているのか?それはいいことだ。きっとどこかにコミュ障の諸君でも何とかやれる仕事があるだろう。しかしそこにシステムエンジニア(SE)が選択肢に入っているのなら、それは是非ともやめたほうがいい。
諸君はコミュ障を自覚している。だからSEになるつもりか?
諸君は、SEはコンピュータを相手にしているから楽だと思っていないか?それは大きな思い違いだ。僕は営業職の視点から、SEについて語ろう。諸君がSEを目指すなら、このエントリを読んでからでも遅くはない。
さて、SEというのは実は多義語である。SEと呼ばれる仕事を分類してみよう。SEというのは、システム構築のプロジェクトにおける役割に応じて、プログラマ(PG)、プロジェクトリーダー・マネージャ(PL・PM)、システムエンジニア、アーキテクト・ストラテジストなどと分かれる。広義のSEはこれら全てを意味する。
IT戦略策定などの上流工程を担うアーキテクト・ストラテジストや、管理責任者にあたるPMやPLは、おそらくこのエントリを読んでいそうな諸君の年齢層(20代)にはあまり当てはまらないだろう。しかし、後で説明するが、このキャリアパスというのは、コミュ障にとってはきついキャリアでもある。
コミュ障にSEは無理ゲーだぞ
狭義のSEというのは、調整が必要な仕事だ。エンジニアとは名ばかりで、実際に相手をするのは
どうだ。この時点でコミュ障諸君は少し引いただろう。
コミュニケーション能力というのは後天的に育てることが可能だと僕は思うが、それは本人がそれを成長させたいと思う場合に限るし、先天的にそれに優れる者には敵わない。
僕たちは、このような不得意な領域で勝負する必要はない。コミュ障はなるべくコミュニケーションが必要とされない職種を探すべきである。
しかし前述のように、SEはバリバリのコミュニケーション能力が必要とされる。顧客の要望をビジネス目的レベルから理解し、それをシステム要件や制約事項と照合し、必要に応じて折衷案を交渉し、最終的にはシステム仕様書というドキュメントにまとめ上げる、言語・非言語ともに高度なコミュニケーション能力が必要とされるのである。
コミュ障がSEになると営業も顧客もマジで困る。僕が出会ったコミュ障SEは、顧客が説明した要件に対して、技術的にできるかできないかのみで回答を繰り返し、その折衷案や代替案を提供することすらしなかったので、顧客の怒りを買った。これではコミュニケーションが成り立たないし、僕たちの会社のエンジニアスキルに疑問を抱かれてしまう。
コミュ障たる諸君がSEになるというのは、つまりそういう責任を諸君が負うということだ。諸君がその重責を担えるか、よく考えるがいい。
SEというキャリアパスはコミュ障と相性悪い
SEとしてのキャリアパスを考えた場合、最初はソースコーディングを行うPGからスタートする。内向きで仕事ができるのはそこまでで、SE、PL・PMなどとしてキャリアを積むごとに、コミュニケーション能力が要求されるようになる。しかもPGは若くて単価の安い人間にやらせればいいので、年齢を重ねると、SEやPLの経験が要求されるようになる。
つまりコミュ障が永遠にPGのままでいることはできず、どこかのタイミングでコミュニケーション能力が必要とされる職種にクラスアップしていかないと、そもそもエンジニア職種であり続けることができなくなる、というわけだ。それが嫌ならSEになろうとするべきではない。
コミュ障でもできる仕事を全力で探すがいい。結局僕たちは、何かしら仕事はしなければいけないのだ。仮にPGやSEになったとしても、そこが合わなかったらいつでも抜け出せるようにスキルを磨いておくしかない。
コミュ障向けのエンジニア職種
諸君がもしそれでもエンジニアになりたいと思うなら、【システム】エンジニアではなく、サーバやネットワーク、データベースなどのエンジニアになることを提案したい。今だとAWSやMS AzureなどのPaaSのエンジニアになるのもいい。もちろん物理サーバやネットワーク、DBは消えてなくなることはないので、それらの専門のエンジニアになることも「手に職」になりうるだろう。
そういう職種はデータセンターの
もう1つは社内SEだ。管理部門の情報システム部門、いわゆる情シスで、企業内のネットワークやサーバ、業務用PCなどを管理する、極めて内向きの職種だ。正直気楽なのであまり離職がないため、募集数は少ないが、うまく狙ってみるのも悪くないだろう。
最後に自分語りをすると、僕はコミュ障なのに営業職になってしまったため、今からでもネットワークかDBエンジニアとか、なれるものならなりたかったくらいだ。一方で僕は、人に対して一方的に語った上で質問を受け付ける、みたいなコミュニケーションは何とかなったりするので、そういうことができそうなコンサルタントやマーケティングプランナーなどの仕事を探していたりもする。
コミュ障にとって仕事探しは大変だ。けれども諦めずに何とかやっていこう。そしてうまく自分の人生をやり過ごそう。