非モテ系のままで生きていくブログ

管理人は、寺社仏閣と鉄道と飛行機と猫を愛する非モテ系。モテないままで、流されることなく、流れるように、頑張らないで生きていく。旅行したり仕事とか人生とか考察したり。

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ルヴァンカップ2019決勝戦が名勝負すぎて札幌ファンになった件

新型コロナウイルスの影響で延期に延期が続いている2020年のルヴァンカップ勝戦。今年の対戦カードはFC東京柏レイソルだが、僕はこの前年に行われた同決勝を今でも鮮明に覚えている。僕はあの日、コンサドーレ札幌を応援しに埼玉スタジアムへ赴いたのだ。

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コンサドーレ札幌のファンになった話

北海道に縁もゆかりもないこの僕がなぜコンサドーレ札幌のファンになったのか。そもそも僕がきちんとJリーグを見始めたのは2018シーズンの末くらいだった。J1リーグにどの様な顔ぶれがいて、どの様なサッカーをするのかすらよく知らないニワカであったのだ。そんな中、アジアカップ2019で躍進した東南アジアのナショナルチーム、タイ代表の小柄な選手に僕は注目していた。背番号18を背負う攻撃的ミッドフィールダーチャナティップ・ソングラシンである。

チャナティップは僕と体格がほぼ変わらない。僕はとっくの昔にサッカーを辞めていたが、チャナティップは代表チームの一員に選ばれるまでになった。また彼の重心の低いドリブルや精度の高いパスは、おそらくチャナティップ本人はまったくそんなつもりはないだろうけど、体格に劣る選手でも活躍できるという可能性を感じさせた。そうして僕はチャナティップのファンになった。

そんなチャナティップを間近で見る機会が訪れたのは、2019シーズンが始まってすぐ、J1第2節の浦和ー札幌戦だった。僕はチャナティップ目当てに、メインスタンド中よりのの少々高い席を予約した。

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今となっては懐かしさすら感じるほぼ満員の埼玉スタジアム。当たり前のようにマスクなど誰もしておらず、北ゴール裏から浦和サポーターの雷鳴のような声援が響いてくる。札幌の選手の中にチャナティップがいることはすぐに分かった。195cmの体躯を誇る大型韓国人GKク・ソンヨンや、名前も見た目も戦艦のようなFW鈴木武蔵と並んだ彼は、明らかに体格が小さく、率直に言って周囲の選手とは大人と子供の身長差であった。

そして札幌の監督を務める「ミシャ」ことミハイロ・ペトロヴィッチ。彼は数年前まで浦和の監督でもあった。試合が始まると、そんな彼の戦術が逆に僕を混乱させ、そして興奮させた。中盤の各選手のポジションが目まぐるしく入れ替わり、縦横無尽にボールが動く。ミシャ式とも呼ばれる独特かつ超攻撃的な3バックシステムは、両サイドのWBが高い位置を取ることにより、浦和を押し込んでいく。

武蔵の先制点は高い位置取りの左WB菅が起点となって生まれたものだった、そしてシャドーを担当するチャナティップから、度々鋭い縦パスが入る。武蔵の2点目はチャナティップインターセプト、そしてスルーパスからだった。チャナティップ、そして札幌はこのとき、完全に試合を支配していた。人もボールも絶え間なく動く、それが見ていて面白い。このミシャと呼ばれる男と、チャナティップと愉快な仲間たちが奏でるサッカーに、僕は俄然興味を持つことになった。

ルヴァンカップ2019決勝を一生忘れない

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僕はこの日、この試合を一生忘れることはないだろう。2019年10月26日、埼玉スタジアムで行われたルヴァンカップ2019決勝戦である。札幌の試合を再び地元埼玉で観ることができる。しかも今回はカップ戦の決勝戦という大一番だ。僕は早々にチケットを入手し、始めて札幌の試合を見たときと同じく、メインスタンド北側のロアー席に座った。

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相手は王者川崎フロンターレ。流石に地の利があるか、埼玉スタジアムの7割ほどはサックスブルーで覆われていたが、対する残りの3割の赤黒の集団の声援は、サックスブルーの集団の声援に負けることはなかった。

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札幌サポーターは知っていたのだ。川崎のほうが人数が多いのはわかりきっている。折しも前日までの台風の影響で、チケットを入手したにもかかわらずスタジアムに来れていない札幌サポーターもいた。だから1人1人がその倍の声を出すことで、同等以上の声援となる。事実その声援の圧は凄まじく、それはまさに浦和サポーターの応援であるようだった。

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ミシャが札幌イレブンに指示を送る。

試合は劇的すぎるほど劇的だった。後半42分という終盤の時間帯に、川崎のFW小林悠に押し込まれて、札幌は1-2と勝ち越しを許す。もう後がない札幌。じりじりと時間だけが過ぎていく。そして後半のアディショナルタイム。ラストワンプレー。福森が右CKをセットする。GKのク・ソンユンもゴール前に上がって、なんとかこのボールをゴールに押し込もうとするのだ。福森の左足から放たれたボールは、深井の頭に合わさり、それは札幌サポーターの待つ北側ゴールの左隅のネットを揺らした。

僕たちは爆発した。叫んだ。ゴール裏はもちろん、メインスタンドで大人しくしていた僕たちも、見知らぬ隣人と歓喜のハイタッチを交わした。

実際のところ、僕はこの時川崎の勝ちだと覚悟を決めていた。諦めていた。そしてサッカーの試合において、諦めてはいけなかったことを、勝ちたいという強い気持ちの大切さを、今あらためて思い知ったのだ。僕はコンサドーレ札幌というチームに、その大切さを教わった。そうだ、チームが勝とうとしているのに、誰も諦めていないのに、僕が勝手に諦めるのは間違っていた。野球は9回2アウトからだし、サッカーは負けていても、後半終了の笛が吹かれない限り、負けが確定していないのだ。あぁ、僕はどうして、こんな当たり前のことを忘れ果てていたのだろう。

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勝利を目前にしてそれが手からすり抜けると、気持ちを立て直すのは難しいものだ。しかしそこは王者たる川崎フロンターレ。延長戦に突入してもゲームをコントロールしてくる。諦めていないのは彼らもまた同じだった。そしてここでもチャナティップが躍動した。チャナティップのドリブル突破からのDF谷口の決定機阻止、そして退場。10人と数的不利になった川崎のゴールに、福森の左足から放たれたボールが突き刺さった。

またしても僕たちは歓喜し、爆発のような雄叫びを上げた。

10人となった川崎はそれでも猛攻を仕掛け、延長後半にまたしても小林悠が同点ゴールを奪う。この時の中村憲剛のCKの精度は凄まじいものだった。僕が中村憲剛を生で見たのはこのときが最初で最後になってしまったが、彼はやはり素晴らしい選手だ。キックの精度も高く視野も広い。それにしても、何という神試合!かつてないシーソーゲーム!3-3というスコアの中に、どれだけのドラマが盛り込まれていたのだろう!

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札幌はPK戦の末に敗退した。僕はひどく悔しさを覚えた。僕はすでに札幌サポーターの一員になっていたようだ。

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あぁ、僕はここまで心を動かされた試合を見たことがない。歓喜!失意!奮起!そしてまた歓喜!そして失意!僕はどれだけ右に左に感情を揺さぶられただろう。川崎の勝ちだ、いや札幌が勝つ、その間を常に行き来していた。ナイスゲームだった。こんな素晴らしいゲームを魅せてくれた札幌にも川崎にも、僕は僕が持てる限りの最大の賞賛を送る。本当に面白かった。何しろ僕は、今でもYouTubeのハイライトを見て泣きそうになってしまうくらいなのだ。現地で観戦できたあの時間、そしてあの歓喜と失意の瞬間の1つ1つ、そしてその時僕がその中の一員であったことそのものが、僕の一生の宝物になる。

僕は幸せだった。その幸せをもたらしたのはコンサドーレ札幌だった。僕はいつかコンサドーレ札幌が、タイトルを取ることを願っている。その際には僕もまたぜひスタジアムに赴こう。そうだな、埼玉県民の僕が札幌ドームに赴いて、札幌が浦和を散々に打ち砕くのを観るのもいい。僕の衣装ケースの中には、コンサドーレロゴの入ったロッソネロのシャツがその日を待っている。

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