僕は以前、どうしても動態保存されている第二次世界大戦の航空機を見たくて、アメリカの航空ショーに一人で参加しにいったことがある。
本エントリで紹介するボーイングB-17フライングフォートレスは、航空機の保存団体Commemorative Air Force(CAF)が保有する、現存する動態保存機の1つである。
飛行可能なボーイングB-17
駐機されるボーイングB-17G。アメリカ陸軍の標準色であるカーキグリーンに塗装されているこの機体は「テキサス・レイダース」と名付けられている。
航空ショー前日、テスト飛行に向かうB17。
※この機体は2022年11月13日の航空ショー事故で失われてしまった。なんとももったいないことである。
飛行後に近くで撮影したB-17の主脚。直径が人の胸の高さくらいある、巨大なタイヤである。左側の、エンジンからのオイル漏れはご愛嬌か。
尾翼部。写真左下部には、尾部銃座であるブローニング12.7mm連装機関銃が見える。
尾部銃座。
飛行するB-17G。
こちらは同じくB-17G型。塗装は銀色となっている。
1200馬力を発揮するR1820エンジンと3枚プロペラ
高空性能を高めるために装備された排気タービン。高度10000mでも飛行が可能であり、重武装と重装甲も相まってドイツ空軍や日本軍を苦しめた。
飛行するB-17G。空襲を受ける側は恐らくこのアングルから見上げていたのだろう。こんなのが何十機も飛んで爆弾落としにくるとかマジ鬼畜。
ヨーロッパ戦線では対ドイツ空襲の一連の作戦に投入され、重装甲を誇るB-17もドイツの防空隊にその多くが撃墜・撃破されている。一方で火力に劣る日本軍機に対しては優勢であり、特に南方作戦において、多くの日本軍を苦しめた存在である。一方で日本軍も何機かを鹵獲しており、日の丸の識別マークに塗り替えられて飛行している。
アメリカの航空ショーでは、所によっては零戦や旧ドイツ空軍のメッサーシュミットBf109も飛行する。それらの難敵であったB-17も、70年の時を経て仲良く編隊を組んで飛行することもある。もしあなたがミリオタで、少しでも興味が出てきたならば、是非本家アメリカの航空ショーに参加してもらいたい。それはおそらく忘れられない体験になる。オフィシャルサイトは次の通り。
ちなみに2018年の航空ショーは、9月16日~17日に、ミッドランド国際空港で開催される。チケット自体は大人25ドル程度なので、あとは航空券とホテルさえあれば問題ない。必要なのは多少のお金と勇気だけだ。