非モテ恋愛弱者のブログ

旧「非モテ系のままで生きていくブログ」から、恋愛弱者男性ブログに進化しました。レベル36の限界中年/異常独身/非モテのブログ。もう人生折り返しました。残りの人生を頑張らないで生きていこうと思います。なおこのブログには、モテる方法は1つも書いていません。

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政府「賃金下がってるので年金下げます」←いやその理屈はおかしい

やはり年金支給額は引き下げられた

少し前になるが、こんな記事を見つけた。国民年金の支給額が、事実上引き下げられることが現実的にありうるという。

www.zakzak.co.jp

 

saigaijyouhou.com

 

2016年度の年金支給額は、2015年のそれに対して事実上の下落となる。支給総額自体は上昇するが、その上昇率は物価の上昇率よりも低く抑えられるためだ。

平たく言うと、「賃金が下落しているので年金支給額も下げます」ということである。

これを理解するには、現行の年金支給額の算定方式が、マクロ経済スライドと呼ばれる方式で行われていることを認識する必要がある。詳しい説明は以下のリンクにあるので、そちらを参照されたい。

 

allabout.co.jp

つまるところ、世代間不公平をなくすため、実質賃金や物価指数の変動によって、年金の支給額も変動させます、という方式である。今回は、実質賃金の低下が年金支給額の減少要因となっている。

それはそれとして、重要なのは、「賃金が下落している」ということを、政府が認めた点にある。結果として年金を下げる、という点においては、現行の制度がそのように設計されているし、その制度の良し悪しについて論じるのは、本エントリの意図するところではない。

実は景気は回復していないのではないか

これまで安倍政権は、景気は回復しているという立場を崩さなかった。「景気は緩やかな回復が続いている」というコメントを我々は何度も聞いてきた。たまに「ところどころに足踏みがみられる」などの文言が付されたが。

現代経済学において、景気の回復は賃金上昇を伴うものである。景気の回復→設備投資の増加・需要増・人員不足→労働者確保のため賃金上昇という流れが発生するためである。しかしながら、我が国では、景気が緩やかに回復しているにもかかわらず、賃金は下落しているという状況であるというのだ。

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先日にもニュースになったが、日本の2016年7~9月期のGDP国内総生産)の値はマイナスとなり、マイナスは2期連続となった。景気が回復しているにもかかわらず、なぜGDPがマイナスになるのか。

僕が考えるに、GDPのマイナスと賃金の下落という2つの経済事象は、景気の後退を意味している。矛盾しているのは政府の景況感見通しであるから、僕は、政府が意図的に「景気は緩やかな回復が続いている」と発表しているのだと考えた。

おそらくその理由は、アベノミクスとして大々的に取り組んでみたものの、一向に上昇しない賃金と物価、そして改善しない実体経済財政問題について、何らかの成果があったものと国民に宣伝したいからだろう。そこで実際に賃金が上昇しているならば、年金支給額を上昇させざるを得ない。しかし社会保障費の増大により年金財源が目減りしていることから、支給総額自体は抑制させなければならない。そこで政府がとった手段というのが、対国民向けには景気回復を宣伝しておき、一方では目立たぬように賃金抑制を理由にして、年金支給額を抑制するということであった。細かな年金の算定方法など国民には理解できぬから追求されることもあまりないであろうという、明らかに国民に不誠実な対応である。なるほど、多くの国民の目は、賃金の下落よりも、年金支給額の減少それ自体に注目し、その背景説明の一部にしか書いていない賃金の下落にまで及ばないと考えたか。汚いぞ安倍政権。

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野党とマスコミはきちんと追求せよ

僕が許せないのは、年金支給額が減少したことでも、賃金が上昇していないことでもない。景況感の発表上では賃金が上昇していないことを隠し、それを年金支給額の減少というかたちでごまかすような、その卑怯さ、不誠実さが許せないのである。

さて、野党議員の諸君及びマスコミ諸君は、この政府の失点にしっかり食らいついてくれただろうか。カップラーメンの値段を知らない議員や、漢字が読めなかったりした議員もいて、政治家の資質がないだのと攻撃してたけど、こうした一見矛盾する発表をあっさり出してしまうことに説明を求めたり、あるいはその説明いかんによっては、それこそ政治家の資質がないのだと攻撃するべきではないのか。僕は上記に書いたとおり、政府の(巧妙ですらない、卑怯な)欺きであると考えているし、国民を欺く政府を運営する政治家こそ、政治家の資質がないように思えて仕方ない。政治家は、対政治家や官僚に対しては不誠実であってもいい。せめて国民に対して誠実であってほしいと願うのは、僕のような底辺喪男の儚い願いなのだろうか。

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