とある喪男の雑記ブログ

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Freedom is not Free~韓国ソウルの戦争記念館に行ってきた

Freedom is not Freeの重すぎる意味

韓国の首都ソウルにある戦争記念館は、韓国最大級の戦争博物館である。65年前に発生した朝鮮戦争とその後の国際連合と韓国の関わりについて、記録と史料を後世に伝えるための博物館である。兵器関連の展示物も多くあるが、そのほとんどは朝鮮戦争の時期にかけてのものである。
大規模な博物館であるが、入場は無料である。

ソウル駅からソウル地下鉄4号線で2駅、三角地(サンガッチ)駅から歩いて数分のところにある。

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「Freedom is not free(自由は無償ではない)」という意味の碑文。この短い碑文こそ真理を語っていると思う。

この碑文は、(名目的には)軍隊を持たず、一方で平和を謳歌する僕たちにあまりにも重い一撃を与える。僕たちが享受しているもの、それは自由と平和であるが、それらは僕たちが自らの血の代償をもって手に入れたものではないからである。

日本国は太平洋戦争の敗戦に伴い、帝政から立憲君主政へと移行し、日本国憲法の元に基本的人権と、それに伴う様々な権利が保障されている。移動にも宗教にも表現にも、(公共的に有害であるものを除いて)制約はなく、自由である。はたしてその自由は誰が担保しているのか。それは間違いなく憲法9条などではなく、在日米軍という1つの巨大な軍事力である。

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もし在日米軍がなければ、とっくの昔に日本はソ連と中国の太平洋進出の足がかりとして、巨大な軍事拠点にされてしまっていたはずだ。そうなれば太平洋を介してソ連と中国と直接的に相対することになってしまい、地政学的にも軍事的にも、米軍にとって大変に不都合なのだ。だからアメリカは日本を自らの傘下に収めた。こうしたアメリカの個別的な事情によって、たまたま僕たちの国はアメリカによって守られているに過ぎないのだ。決して親日的であるからなどという情緒豊かな背景などではない。

とにかく、自由は遍くすべての人間に平等に無条件に与えられるものではなく、戦って手に入れなければならないという残酷な現実をこの碑文は示している。そうだ、自由を獲得するためには、何か代償を支払うべきなのである。僕たちはそれを在日米軍に担保させ、その防衛費や補助金のような形で間接的に代償を払っているからこそ、自由と平和が与えられているのである。そして韓国は、現在の政治体制を構築するために自らの武器と血をもって、北朝鮮をはじめとした赤軍と戦ったのである。勇敢なる韓国人!

屋外展示にはボーイングB52爆撃機

敷地は広く、その内部には朝鮮戦争の時代にかけて使用された兵器の実物展示が並ぶ。

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ノースアメリカンF-51D戦闘機。登場時はアメリカ軍の命名規則に従いP-51ムスタングと称された。第二次世界大戦末期に登場した、最高速度700km/hを超えるレシプロ戦闘機の最高傑作。

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北朝鮮軍、ソ連軍で運用されたジェット戦闘機であるMig17。こちらも速度は700km/hを超える。さらに破壊力抜群の30mm機関砲を装備し、アメリカ軍の誇るB29爆撃機を一方的に撃墜した戦績を誇る。

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上記のMig17の投入に対してアメリカ軍が導入したジェット戦闘機ロッキードF-86セイバー。日本でも航空自衛隊に導入され、ブルーインパルスの飛行などで活躍した。

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F-4戦闘機

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弾道ミサイル。型式は失念。

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ボーイングB52爆撃機。高翼の後退翼に8発のジェットエンジンを吊り下げた巨大な爆撃機。こちらはベトナム戦争あたりから実戦投入され、現在でも現役である。アジアで実物を見られるのはここだけで、他で見ようと思うならグアムとかまで行く必要がある。

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M4シャーマン戦車。逆光なのが悔しい。他にも多くの戦車があり、多くは手で触れることができる。

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カーチスC46輸送機。第二次世界大戦中に導入され、様々な戦線で物資の輸送に活躍した。

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駆逐艦に装備される12.7cm単装砲

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ボフォース40mm連装対空機関砲。第二次世界大戦後期からアメリカ海軍の戦闘艦に配備され、多くの日本軍機を撃墜した。

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朝鮮戦争で実際に使用された韓国海軍の戦闘艦。左舷部に銃痕が残る。

戦争記念館の内部展示

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記念館の全景。入口付近には国際連合加盟国の国旗がはためく。

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館内には「護国殿堂」の文字があり、戦争で命を落とした韓国軍人を慰霊する施設であることも意味している。そのへんの考え方は、日本の護国神社に似ているかもしれない(が、こちらは内戦である戊辰戦争までさかのぼったりする)。あるいはアメリカにも、軍人専用の慰霊碑が都市の中心部の公園にあったりするものだ。そのあたりの軍人へのリスペクトも、日本とは異なる文化である。日本には軍隊がないので当然といえば当然だが。

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ダグラス・マッカーサー元帥が愛用していたコーンパイプ。

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日本史ではおなじみ、李舜臣将軍が建造・運用したとされる韓国水軍の亀甲船の復元モデル。帆船ではあるが上部の甲羅のような硬い防御と側面からの砲撃が武器で、朝鮮出兵の際に豊臣秀吉軍を苦しめた。

しかし考古学的にはその存在が疑わしく、研究が続けられているとか。

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初代朝鮮総督である伊藤博文を暗殺した安重根。韓国内では、国のために命を投げ出して、侵略を進める敵を倒した英雄である。日本側から見たら政府高官を襲撃し殺害したテロリストであるとみなされて当然であるが、これを歴史認識の違いとして片付けてしまっていいのだろうか。少なくとも安重根の取扱については、間違いなく日韓の間で折り合いがつくことは未来永劫ないと思う。

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北朝鮮の指導者、金日成総書記の専用車。これ北朝鮮に返さなくていいのかしら。

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韓国大統領の専用車。

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国際連合からの、朝鮮戦争で殉死した韓国軍人を称えるプレート。

その他にも館内には、朝鮮戦争に至るまでの経緯、韓国軍人の遺骨、歩兵銃の展示や国際協力の歩みについてもまとめられている。中は非常に広大なので、きちんと見るなら半日くらいは時間をかけよう。僕はトランジットで7時間ほど余ったので仁川国際空港からここを訪れたが、結局ここだけに4時間ほどいて、他はどこも見ることなく、そのまま空港へ戻ることとなった。

お隣韓国は、今でも戦争状態が続いている。ソウル戦争記念館は、僕たちが享受できている自由と平和について、考えるきっかけを与えてくれる素晴らしい観光スポットである。

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